前回
【対人心理学③】リアル世界で苦手な人への対処法【承認欲求を認める】
からの続きになります。
もくじ
前回までのおさらい
嫌いな人と職場や学校で会わなければいけない苦痛から逃れましょう!
このリアル世界で苦手な人、あるいは嫌いな人を相手にするという
生きていく為に避けられない永遠のテーマ。
それゆえに一つの記事ではまとめきれず、
しばらく長く続いていますので、ここで一つ整理することとします。
1、人間の全ての悩みは対人関係(byアドラー心理学)
➡️ お金の悩みも、恋愛の悩みも、健康の悩みも、深堀すれば他者に関わっている
2、相手が自分をどう思っているかコントロールできない(課題の分離)
➡️ 逆に誰かが相手を好きになるか嫌いになるかもあなたの感情次第で自分の意志で決める。だから相手の感情や思いもコントロールできない
3、だから「相手にどう思われているか」「嫌われたくない」という承認欲求を捨てるべき(byアドラー心理学)
➡️ 。○(でも・・・承認欲求を捨てろ・・?と言われても、そんなに簡単に捨てられない)
4、では感情を観察しましょう
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑今ここ↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
承認欲求にも種類がある?
感情を観察する・・・ということについてお話しする前に、
少し承認欲求について掘り下げましょう。
私は管理職という立場上、「嫌いな人」を含めた大勢の人を前で話す機会はあります。
それに関しては、どんな批判や攻撃も私のストレスにはなりません。
ということは以前の記事でお話ししました。
とはいっても、
例えば研修などでまったく初対面の100人以上を前にマイクを持って話すというのは今でも緊張します。
それには、
「皆から見てどう思われているのだろう?」という感情が私の中にあるからです。
それは「失敗したり、かっこ悪いすがたを見られたくない」という承認欲求ですよね。
私は、今まで苦手でコミュニケーションをとるのもつらかった一番身近にいる苦手な職場の同僚への欲求は捨てられても、
見ず知らずの人に「かっこ悪いすがたを見られたくない」と思われる欲求はなかなか捨てられません。
というか、前回の記事でお話ししたい通り、
やはり人間はすべての承認欲求を捨てる・・・ということがそう簡単にはできないからです。
こうして悩みや不安について記事を書いていこうと決めたのも、
「過去の自分と同じように悩んでいる人に、自分が回復した経験から希望を与えたい」という気持ちがあるからですが、
一方で、
「誰にも見てもらえないのなら書くモチベーションが下がるなぁ」という気持ちもあります。
自分がどう行動するかだけ決めれば楽なんですが、これも承認欲求があるからですよね。
冷静に・・・自分の感情を観察する
マズローの欲求段階説によって解説したように、
人間には承認欲求があるのです。
そして、自分が誰かに対して怒りを感じているその最中、
あるいは、家に帰ってきて今日あった嫌なことを思い出しイライラしたとき、
「自分は今怒っているのは、こういう理由だ。我を見失っているぞ・・・。」
と冷静に自分の感情を観察することです。
最近ではマインドフルネスという、リラックスしたり集中力を高める様々な方法がブームになっていますが、
「自分が今、何を感じているか・・・?」という感情を一歩ひいた立場から観察すれば、
徐々に興奮はとけ、リラックスモードになり、怒りはおさまっていきます。
しかしこれも簡単にできることではありません。
「承認欲求を捨てるのは簡単じゃない」
⬇️
「では、承認欲求が心にあるのは認めて、そうした感情を観察して冷静になろう」
という順番ですが、
これもやっぱり難しい。
でも、日々実践するしかありません。
怒っている時に限らず、
取り乱して焦っているとき、
緊張しているとき、
「あ、今自分は我を忘れかけてる・・・」と思うくせをつけると良いです。
今、この記事を読んでいるあなたを、
部屋の隅からもう一人のあなたが冷静に観察しているようなイメージですね。
自分の心を観察することに関しておすすめの本が
草薙 龍瞬 著 『反応しない練習』です。
アドラー心理学の『嫌われる勇気』と『反応しない練習』をセットで読むと
承認欲求の存在が対人関係にとってどれだけ大きなものであるか、
深く知ることができると思います。
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感情を観察することで得られる効果
怒っていたり、パニックになっているときというのは、
感情を冷静に観察するなどできないですよね?
そういった場合は少し時間が経って、興奮がおさまったとき、
「さっきはついつい怒ってしまったけど・・・」
と後になって振り返るのでもいいです。
時間が経って振り返ることができれば冷静です。
心の中で振り返ったり思うことが難しいなら、
実際に言葉で
「さっきはイライラしていたな・・・何であんなにイライラしていたかというと・・・○○○が・・」
と口に出してみるのも良いです。
私は自分自身の「承認欲求」というものに向き合ってから、
ありとあらゆること、ありとあらゆる場面で、
「自分がなぜこのような気持ちになっているのか」と
常に冷静に考えることができる習慣が身につきました。
すると、ちょっとくらいネガティブなことを言われても、
びくともしません。
自分の心は自分のものでしかない。
前は、胃をフォークで突き刺されるくらい毎回お腹の痛みを感じていたというのに・・・。
繰り返しになりますが、感情を観察することはとても難しいです。
でもそれは、どんな嫌いな人に対しても冷静でいられるための重要な習慣です。
日々の生活の中でぜひ実践してみてください。
次回
【対人心理学⑤】リアル世界で苦手な人への対処法【受け流しの技術】
では、
嫌いな人から直接的な批判、攻撃を受けたときの対処法について記したいと思います。
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