これからの生き方を考えるうえで、たった一つのおすすめ小説 グイン・サーガ
最近小説って読む機会ありますか?
4G,5Gの時代に動画が主流となり、私はTVも見なくなりました。
見たい時間に見たいものを見る。それが当たり前の時代です。TVがこの先衰退していくというのは、目に見えていますよね。
そんな中、小説を読む機会ってありますか?娯楽が動画配信中心になっていく中、TVを見ることはおろか、小説もめっきり読まなくなりました。
そんな中、たったひとつ人に自信をもってオススメできる小説があります。
それは栗本薫さん 著/グイン・サーガです。
グイン・サーガの驚くべき巻数、壮大な物語!
グイン・サーガは剣と魔法のヒロイックファンタジー小説です。
1979年に第1巻が創刊され、それから実に40年以上経った現在も物語は続いています!
残念ながら作者の栗本薫さんは2009年に病気で亡くなられており、その後は別の作者の方が物語の続きを書いているというかたちです。
2020年現在で145巻くらいまで創刊されているようですが、実質、栗本さんが書いたのは130巻の「見知らぬ明日」までとなっています。
作者の栗本さんは第1巻のあとがきで、100巻を目指すということを書いていたのですが、100巻どころか自分が亡くなった後も物語を書き続ける人がおり、いまだ未完の状態であることに凄さを感じます。
今から全部読もうとすると、途方もない時間がかかりそうですね!
今後グイン・サーガを超える長編小説は出てこないでしょうね。
グイン・サーガってどんな物語?
グイン・サーガは名前の通り、主人公グインの人生の物語です。
彼は物語の第1巻「豹頭の仮面」でルードの森に突如姿を現した時、すでに記憶を失っていました。
そして彼は、頭だけが豹のかたちをしており、
その後も物語の中で「シレノス」「半獣半身」と
言われ続けることになります。
頭から下はというとボディービルダーなみのムキムキマッチョで、
自分よりも重い相手も簡単に投げ飛ばすほどの怪力。
基本的に第1巻から、人間相手ではグインに敵う者は一人もいません。
そう、主人公のグインはチート級に強く、頭も良く、最強の万能のキャラです。
ここ数年のライトノベル物語の主人公といえば、「イケメン」「ハーレム」といったワードがあがってきそうですが、グインの容姿からはほど遠いものです。
しかし最強主人公であるグインにも悩みがありました。彼は自分の名前以外の記憶をほぼ全て失っていたのです。
(物語の中で徐々にあらわになりますが・・・)
「自分が何者であるか?」
「何のためにこの場所に現れたのか?」
こうしたグインの記憶を取り戻すための大冒険が、この小説のメインになります。
主人公グインの言葉が、自分の人生に突き刺さる
私がこの小説に惹かれるところは、主人公グインの絶対的な「優しさ」「考え方」「生き方」なのです。
グインはブレません。物語の要所要所で、悩める登場人物に対して、有用なアドバイスをしてくれています。
ファンタジー小説といえど、私はその一つ一つに感動し、自分の人生に影響を与えています。
主人公のことをこんなにも好きになれる小説って他にないですね。おそらくグインと出会っていなかったら、こんなにも能動的な人生がおくれることはないと思えるくらいです。
個性が強く魅力あふれる登場人物と、その死
グインの冒険がメインと書きましたが、途中から、この主人公のグインは実は物語の中であまり登場しません。
この物語の序章といえる23巻「風のゆくえ」までは、比較的多く登場するのですが、その後は物語のメイン舞台となる「中原(ちゅうげん)」で
戦争がおこる話が数十巻続き、グインは途中メインストーリーから姿を消します。
グインサーガ外伝も20巻前後創刊されており、そちらではメインストーリーで語られなかったグインの話がしっかりと語られています。
しかしグインがいなくても、この物語はものすごい魅力があるのです。その理由はグイン以外の登場人物の個性が強く、魅力あふれる人物ばかりであるからです。
私がグインの次に特に好きな登場人物は、イシュトヴァーンという青年です。
彼は貧しく何も持たない貧民の出でありながら、物語の70巻以降にゴーラという国の国王にまでのぼりつめます。
(これはネタバレではなく、序盤で未来が語られています)
この成り上がりのサクセスストーリーは、とても興味が惹かれます。グインと違ってイシュトヴァーン自身にはそれほど名言などはないのですが、彼がいかにして貧民から出世していくかがとても面白いのです。
イシュトヴァーン以外にも、脇役を含めると1000人以上の登場人物がでてきます。
しかし重要なキャラクターが、物語の中で死ぬことがかなりあります。登場人物の死というのは、面白い物語にはなくてはならないものなのかもしれませんね
マンガやアニメでは、最初敵だった人物が仲間になったりすることはありがちですが、グインサーガでは、最初に仲間だったキャラクター同士が、いずれ国を背負って闘う運命になります。
グインやイシュトヴァーンが国王になることは未来予言として物語序盤に述べられているのですが、いかにしてそのような形になっていか・・・その過程が面白いんですね。
先がわからない物語も面白いけれど、過程を知る物語はもっと面白く感じます。
巻数が多くてハードルが高いが、序盤だけでもオススメ
今まで記述したグインサーガの魅力というのは、正直序盤といわれる23巻「風のゆくえ」まででも十分に伝わると思っています。
そこから先は読みたい人が読めば良いという感じですが、おそらく23巻まで読んだ人は、続きも買ってしまうことでしょう。
動画の時代でも、小説を読むことは「想像力」に「創造力」の育成に大きく意味があります。物語が面白いのなら、なおのことコスパも良いです。
グインサーガは単に面白いだけでなく、
「自分はどう生きるか」ということを考えさせられる小説です。
数十冊も買うのはちょっと・・・という方は図書館で読んでも良いし、電子書籍でも良いかと思います。
ぜひ、第1巻「豹頭の仮面」を読んでみてください。きっと魅力あるグインワールドに引きずりこまれることでしょう!
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